経審の改正
令和5年1月、経審が改正される予定です。
概要
- ワーク・ライフ・バランスに関する取組の審査基準及び評点
- CCUSの実施状況
- 改正時期及び総合評定値算出係数
- 建設機械の保有状況
- 国または国際標準化機構が定めた規格による認証又は登録の有無
ワーク・ライフ・バランス
女性の活躍や若者の雇用を推進を図るため、それらに関する法律に基づく認定を受けていれば経審において加点されるというものです。
下記の中で取得している認定のうち最も配点の高いものが評価されます。
例えば、「プラチナえるぼし」と「くるみん」を認定されている場合、「プラチナえるぼし」の5点が加点されます。
女性活躍推進法に基づく認定
認定の区分 | 配点 |
---|---|
プラチナえるぼし | 5 |
えるぼし(第3段階) | 4 |
えるぼし(第2段階) | 3 |
えるぼし(第1段階) | 2 |
次世代法に基づく認定
認定の区分 | 配点 |
---|---|
プラチナくるみん | 5 |
くるみん | 3 |
トライくるみん | 3 |
若者雇用促進法に基づく認定
認定の区分 | 配点 |
---|---|
エースエール | 4 |
CCUSの実施状況
建設工事の担い手の確保・育成に向け、技能労働者等の適正な評価が必要とされます。そのためには就業履歴の蓄積が必要であり、その環境を整備することが求められます。
これには、CCUSの活用状況が加点対象とされます。
審査対象工事
審査対象となる工事は、審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った建設工事となります。
ただし、次の1~3の工事は対象外となります。
- 日本国以外の工事
- 建設業法施行令で定める軽微な工事(建設業許可取得の対象外となる工事です)
- 災害応急工事
該当措置
1~3の全てを実施している場合に加点されます。
- CCUS上での現場・契約情報の登録
- 建設工事に従事する者が直接入力によらない方法でCCUS上に就業履歴を蓄積できる体制の整備
- 経審申請時に様式第6号に掲げる誓約書の提出
加点要件
加点要件 | 評点 |
---|---|
審査対象工事のうち、民間工事を含む全ての建設工事で該当措置を実施した場合 | 15 |
審査対象工事のうち、全ての公共工事で該当措置を実施した場合 | 10 |
改正時期及び総合評定値算出係数
CCUSの導入状況に関する改正は、審査基準日が令和5年8月14日以降の申請について審査項目に追加されます。
このCCUSの導入状況に関する審査項目が追加されることによって、P点に占めるW点(社会性)のウェイトが大きく増加するため、P点算出のための係数を次のように変更されます。
1900/200 ⇒ 1750/200
そのため、改正後に改正前と条件が変わらなければ、P点は下がってしまうことになります。
建設機械の保有状況
現在も地域防災の観点から、建設機械を保有していると経審で加点されていますが、その加点対象となる建設機械が追加されます。
追加される建設機械
- ダンプ(土砂の運搬が可能な全てのダンプ)
- 締固め用機械
- 解体用機械
- 高所作業者(作業床の高さ2m以上)
環境への配慮に関する取組
これまでもISO9001(品質管理)やISO14001(環境配慮)については加点されていました。
今回の改正でさらに「エコアクション21」も加点対象に追加されることになりました。
認証名 | 配点 |
---|---|
ISO9001 | 5 |
ISO14001 | 5 |
エコアクション21 | 3 |