令和4年8月、閣議決定により特定技能の分野別運用方針が変更されました。

受入見込み数について

各特定産業分野における受入見込み数は、令和6年3月までの上限として設定されています。
これは、大きな経済情勢の変化がなければ、特に変更されることなく運用されることになっています。
しかし、コロナ禍が全ての特定産業分野に影響している可能性があることから、全分野の受入見込み数が見直されました。

それぞれの分野ごとの受入見込み数は次の通りとなっています。

介護ビルクリーニング素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
50,90020,00049,750
農業漁業飲食料品製造業外食業
36,5006,30087,20030,500
建設造船・舶用工業自動車整備航空宿泊
34,00011,0006,5001,30011,200

制度の変更について

次の通り改正されます。その概要は次の通りです。

1.業務区分の統合(製造業、建設業)

製造業及び建設業それぞれの業務区分が、3つに統合されました。

2.技能実習2号から特定技能への移行の円滑化(宿泊、漁業、飲食料品製造業)

技能実習2号を修了した者は特定技能試験を免除されていますが、その対象となっていなかった次の職種・作業について試験免除されるようになりました。「宿泊職種(接客・衛生管理作業)」、非加熱性水産加工食品製造業職種(調理加工品製造作業、生食用食品製造作業)」、「漁船漁業職種(棒受網漁業作業)」

3.法改正による業務範囲の変更(自動車整備)

道路運送車両法の改正により、「分解整備」については、自動ブレーキ等の電子制御装置整備を念頭に、取り外しを伴わずに装置の作動に影響を及ぼす整備又は改造等が業務範囲に追加され、名称が「特定整備」に変更されました。

4.特定技能所属機関に対して特に課す条件の緩和(農業)

農業分野では直接雇用形態の場合、特定技能所属機関に対して、労働者を一定期間(6か月)以上継続して雇用した経験を要件として課しています。しかし、「労務管理に関する業務に従事した経験」などであっても、これに準ずる経験として要件として認められることになりました。

5.日本語試験の追加に係る規定の整備(全分野)

現在、「国際交流基金日本語基礎テスト」及び「日本語能力試験(N4以上)」の2つの試験が全分野で採用されています。今後、これらに加え、新たな日本語試験が追加となる可能性があります。