ビザ(在留資格とは)

外国人が日本に入国し、活動しようとする場合は、入管法に定められた在留資格が必要となります。本来、在留資格とビザと異なるものですが、ここでは在留資格のことをビザと呼びます。ビザは、「行おうとする活動」や「一定の身分・地位を有する場合」等、数種類に類型化されています。

またそれぞれのビザは、活動できる範囲が決められており、その範囲を超える場合は、資格外活動という許可を取得する必要があります。つまり自分が現在保有している在留資格とは別に、収入を伴う事業を運営したり、報酬を伴う活動を行おうとする場合は注意が必要となります。

就労の可否による分類

就労が認められているビザ技術・人文知識・国際業務、技能、経営管理等
就労が認めらていないビザ留学、文化活動、短期滞在等
就労できるかどうかは指定される活動内容によるもの特定活動
身分、地位に基づくもの日本人の配偶者等、永住者等

在留カード 

在留カードとは

2012年改正入管法が施行され、在留カードが発行されるようになりました。在留カードは日本に中長期に滞在する外国人に対し、上陸許可や在留資格の変更、在留期間の更新などの在留に係る許可に伴って交付されます。

在留カードには以下の事項が記載されます。

  • 顔写真
  • (在留期間の満了日が16歳の誕生日までとなっているカードには写真は表示されません)
  • 氏名、性別、生年月日
  • 住居地
  • 在留資格、在留期間、在留期間の満了日
  • 許可の種類及び年月日
  • 在留カードの番号、交付年月日、有効期間の満了日
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動許可を受けているときはその旨

外国人がこの在留カード持つことにより、在留資格や在留期間など適法に日本に滞在しているということを証明できます。在留カードは常に携帯義務があります。携帯していなかったり、警察官等からの提示要求に応じない場合罰則もあります。

在留カードの対象者

在留カードは全ての外国人に交付されるわけではありません。改正入管法が施行され、外国人登録制度は廃止されました。以前の制度では、短期滞在で日本に来た場合でも、外国人登録証明書を取得することができましたが、新制度に変わり短期滞在者には在留カードは交付されません。

在留カードは日本に中長期に在留する外国人に交付されます。つまり具体的に在留カードの対象となる人は、以下にあてはまらない人になります。

  • 3月以下の在留期間が決定された人
  • 短期滞在の在留資格が決定された人
  • 外交または公用の在留資格が決定された人
  • 特定活動の在留資格が決定された、亜東関係協会の本邦の事務所(駐日台北経済文化代表事務所等)若しくは駐日パレスチナ総代表部の職員またはその家族
  • 特別永住者
  • 在留資格を有しない人

在留カードの有効期間

在留カードには有効期間があります。

永住者の方

16歳以上 → 交付の日から7年間
16歳未満 → 16歳の誕生日まで

永住者以外の方

16歳以上 → 在留期間の満了日まで
16歳未満 → 在留期間の満了日または16歳の誕生日のいずれか早い日まで

各種届出

外国人の方が日本で在留するにあたり、何か変更があった場合など行わなければならない届出が各種あります。届出先は、地方入国管理局または市区町村のどちらかになります。

地方入国管理局への届出

下記の事項に変更があった日から14日以内に最寄りの地方入国管理局に届け出る必要があります。

氏名、国籍・地域、生年月日氏名、国籍・地域、生年月日等に変更があれば届け出ます。
所属機関これは、人文知識・国際業務や留学などのビザの場合です。つまり所属機関の存在がビザの基礎となっている場合、所属機関に変更があれば、届出が必要になります。
配偶者との離婚等の場合配偶者としての身分がビザの基礎になっている場合(日本人の配偶者等など)に、離婚や死別すれば届け出る必要があります。

市区町村への届出

住居地を新たに定めた場合及び住居地に変更があった場合、住居地を定めた日から14日以内に届け出る必要があります。

ビザの更新

在留期間を超えて日本に在留する場合は更新が必要

外国人が日本で活動する場合はそれぞれの活動目的に合ったビザが必要となります。
そのビザには、在留期間があり、許可された期間を超えて日本に在留しようとする場合は、更新許可の申請をする必要があります。在留期間は5年や3年や1年等があります。

在留期間の更新をせずにその期間を過ぎてしまうと不法残留となるので注意が必要です。在留期間内に更新許可の申請をした場合は、期間内に申請に対する処分が行われなくても不法残留とはなりません。

この申請に関する処分がされる日または在留期間の満了の日から2か月を経過する日のいずれか早い日まで在留することができます。この更新許可は申請すれば必ず許可される訳ではありません。

日本での在留状況等も審査されますので、場合によっては不許可になることもあります。そうならないためにも書類や資料によってしっかりと申請を行うことが重要です。

更新の2パターン

更新手続きをする際に、以前の在留資格に関する申請から特に変更点がなく単純に更新する場合は比較的スムーズに行えます。

しかし、職場が変わったとか配偶者が変わったとか以前に在留資格の申請をし許可を得た時点から変更があった場合は、新規の申請と変わらなくなるためその分、必要書類等も増えますし審査は厳しくなるため注意が必要となります。

ビザの変更

状況が変わればビザの変更が必要

外国人が日本で在留するためには、その活動目的や置かれた状況に応じたビザが必要となります。

そして現在取得しているビザとは違う活動を行おうとする場合や、置かれた状況が変わった場合には、ビザも変更しなければ日本に在留し続けることはできません。ビザの変更が必要であるにもかかわらず、それをせずにいると在留資格の取り消しとなる場合もあるので注意が必要となります。

また変更も更新と同様に、申請すれば必ず許可されるものではありません。申請書類、添付資料等しっかりと準備をして申請することが重要となります。

一般的な変更事例

  • 留学生が就職し、就労系のビザへ変更する場合
  • 就労系のビザで在留している人が日本人と結婚した場合
  • 日本人と結婚していた外国人が離婚した場合

再入国許可

再入国許可とは

日本に在留している外国人の方が一時的に出国し、再び日本に入国する場合には再入国許可という許可が必要になります。これは、日本への入国・上陸手続きを簡略化するために、出国に先立って法務大臣により与えられる許可です。

もし再入国許可を受けずに出国してしまった場合、付与されていた在留資格、在留期間が消滅してしまいます。そのため、再び日本に入国する場合は、新規に入国する場合と同様の手続きをしなければならなくなります。

再入国許可の種類と期間

再入国許可には、1回限り有効なものと、期限内であれば何回でも使用できるものがあり、有効期間は5年になっています。(特別永住者の方は6年)
ただし、付与されている在留期間を超えて許可されることはありません。

みなし再入国許可

平成24年新しい入管法が施行され、みなし再入国許可の制度が導入されました。

これは有効な旅券と在留カードを所持している外国人は、再入国許可を事前に受けることなく出国することが出来ます。ただし、出国後1年以内に再入国する必要があります。みなし再入国許可で出国した場合で、1年以内に日本に再入国できない事態が生じたとしても有効期間の延長はできないので注意が必要です。

なお、以下の人はみなし再入国許可の対象にはなりません。

  • 在留資格取消手続き中の者
  • 出国確認の留保対象者
  • 収容令書の発付を受けている者
  • 難民認定申請中の特定活動の在留資格を持って在留する者

日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあることその他の出入国の公正な管理のため再入国の許可を要すると認めるに足りる相当の理由があるとして法務大臣が認定する者

資格外活動許可

日本に在留する外国人は、必ずビザを持っています。そしてビザには、それぞれ活動内容等が定められています。そのためその内容とは異なる活動を行おうとする場合は、資格外活動の許可を取得する必要があります。

あくまで現在持っているビザが基本となりますので、資格外活動により本来の活動が阻害されない範囲で、相当と認められれば許可されます。留学生や家族滞在で在留する外国人等は、個別に許可を受けるのではなく包括的に資格外活動許可を取得することができます。これは、週28時間以内であれば、アルバイト等をすることができます。

※長期休暇中は1日8時間まで

日本で在留するための在留資格は、基本的に単純労働は認められていませんが、この包括的許可を取得すれば、単純労働に従事することも可能です。居酒屋やコンビニ等で働く外国人を見かけることも多いと思います。
また「日本人の配偶者等」や「永住者」等の就労に制限のない在留資格で日本に在留している場合は資格外活動許可は必要ありません。

就労ビザ

就労ビザについて

ビザは数多くの種類に分類されていますが、その中でも就労できるビザは決められています。
「報道」、「医療」、「教育」等様々あります。それぞれの人が目的に応じたビザを取得することになりますが、しかし外国人の方が日本で就職しビザを取得する際にはほとんどの人が「技術・人文知識・国際業務」、「技能」、「企業内転勤」、「経営・管理」等に当てはまるのではないでしょうか。

注意点

転職した場合

就労ビザで働いていた人が転職した場合は注意が必要となります。
例えば、技術・人文知識・国際業務のビザで就労していたが、職務内容は同じだが別の会社に転職したというようなケースです。
この場合、職務内容は同じということでビザの変更は必要ありません。しかしその人が取得した技術・人文知識・国際業務というビザは以前の会社で働くという前提で取得したものとなります。
なので会社の財務状況や外国人本人の学歴等と職務内容との関連性等ビザ取得の要件をクリアしているかどうかは改めて審査される必要があります。
これは在留期間の更新の際に資料等を準備して申請することになりますが、もしその段階で更新が不許可となってしまうと大変です。
そのため、在留期間までまだ期間に余裕がある場合は、就労資格証明書というものを取得することがお勧めです。

就労資格証明書

就労資格証明書とは、簡単に言うと、外国人が行うことができる就労活動を証明する文書です。
つまり転職した際にこの証明書を取得しておけば、雇用主にも外国人にもメリットがあります。
雇用主は本当は雇用できない外国人を採用してしまうことを防ぐことができますし、外国人としてもこの時点で新たな情報で申請することになるので更新の際に慌てずにすみます。

技術・人文知識・国際業務

技術・人文知識・国際業務とは、数あるビザの中で就労ができるビザの一つです。技術と人文知識と国際業務という3つのカテゴリーが一緒になったビザとなります。

このビザは、大学等を卒業し、一定の専門知識(技術は理系、人文知識は文系)や実務経験を持っている人が、その知識や経験と関連のある職務につく場合に必要となるビザです。

具体的には、経理、貿易などの事務専門職、語学の指導、翻訳、通訳、システムエンジニア、プログラマー等です。

技能

技能ビザとは

技能ビザは、数あるビザの中で就労ができるビザの一つです。どういうものかというと、「産業上特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動」と定められています。

非常にわかりにくいですが、外国に特有であるとか、外国の技能レベルが高いといった分野において、熟練した技能を有する外国人が業務に従事するということです。

別のビザである「技術・人文知識・国際業務」の技術と一見わかりにくですが、技術は、大学等で得た学術上の知識が必要となるのに対して、技能は、個人がこれまで積んできた経験によって得られた能力が必要となります。

技能ビザの種類

技能ビザは、どんな技能でも良いわけではなく職業が決められています。それぞれ年数や時間、大会経験者等一定の経験を求められます。

  • 料理の調理
  • 建築技術者
  • 外国特有の製品の製造または修理
  • 宝石・貴金属・毛皮の加工
  • 動物の調教
  • 石油探査・地熱開発掘削等
  • 航空機操縦
  • スポーツ指導者
  • ソムリエ

料理の調理

技能ビザには、数種類の職種について規定がありますが、取得する人が多くメインとなるは料理の調理人となります。

【調理人の要件】

料理の種類は外国において特有のもので日本では特殊なものとなります。フランス料理や中国料理やインド料理等です。ラーメンやカレーライスや焼き肉等は該当しません。そして外国人がその調理について、10年以上の実務経験が必要となります。そして報酬は日本人が従事する場合と同等額の報酬を受ける必要があります。

その他、申請においては、『事業所の規模』や『従業員数』『料理のメニュー』等も審査されることになりますのでしっかりと準備することが必要となります。特に実務経験については、しっかりと書面で証明できることが必要となりますので注意が必要です。

企業内転勤

企業内転勤ビザとは

企業内転勤ビザは、数あるビザの中で就労ができるビザの一つです。海外の本社から日本の支社に転勤する場合や、関連会社から日本の法人に出向という場合等が該当します。

この企業内転勤ビザでいう転勤は、単なる同一会社での異動のみではなく、親会社と子会社間、子会社と孫会社、孫会社同士等比較的幅広く認められます。

外国人ができる職務内容は別のビザ「技術・人文知識・国際業務」と同じ内容になります。

経営・管理

経営管理ビザとは、外国人の方が日本において事業を経営したり管理したりする場合に必要となるビザです。新たに事業を始める場合や、すでにある事業に参画し経営や管理を行う場合があります。

日本で適法に営業できるのであれば、飲食店、不動産業、風俗営業店、古物営業等その業種に制限はありません。経営管理ビザの取得にあたっては、事業の適正であり、継続性、安定性が求められるためしっかりと事業計画を立て申請を行う必要があります。

身分に関するビザ

日本人の配偶者等

該当者

このビザには、次の3種類の者が含まれています。

①日本人の配偶者
ここでいう配偶者は現に婚姻関係中の者をいい、相手が死亡した者または離婚した者は含まれません。また婚姻は法的に有効な婚姻であることが必要となるので内縁関係の場合は含まれません。

②日本人の特別養子
特別養子のみで、普通養子は含まれません。

③日本人の子として出生した者
実子のほか、認知された非嫡出子も含まれます。

就労制限

この日本人の配偶者等というビザは就労制限がありません。「技術・人文知識・国際業務」や「技能」または「経営管理」等のビザは、活動の範囲が決められておりその活動に応じた職業でしか就労することができません。

しかしこの「日本人の配偶者等」というビザには就労に関する制限がありませんので、自由に職業を選択することができます。起業したいと思えば、ビザを変更することなしに会社を経営することができますし、コンビニの店員や建設現場の作業員としても就労することが可能です。

必要書類

日本人の配偶者等のビザを申請するにあたって準備する資料は様々なものがありますが、配偶者に関してですと、結婚証明書や、質問書、写真、身元保証書、納税証明書等が必要になります。

許可を得るために大切なことは、本当に結婚をしているということを書類で証明することです。

家族滞在

このビザは、特定のビザを持って日本に在留する外国人の配偶者または子に認められるビザとなります。このビザは配偶者または子は扶養を受ける必要があります。

配偶者について

現に婚姻が法律上有効に存続している者に限られ、相手が死亡した場合や離婚した場合は含まれません。また内縁関係も含まれません。

子について

実子のほか、認知された嫡出子、養子が含まれます。養子は特別養子のみではなく普通養子も含まれます。子どもに関しては注意が必要で、年齢が上がるにつれ家族滞在ビザの許可の可能性は低くなります。就労活動が目的で入国するのではないかと認定されるからです。

離婚した場合

日本人と結婚していた外国人が離婚や死別した場合は、ビザを日本人の配偶者等から何らかのビザに変更しなければなりません。条件がクリアできるのであれば就労系のビザに変更することもできますし、また定住者に変更することも可能な場合があります。

これは3年以上実体のある婚姻生活が継続していた場合で、離婚後に生計を維持できるようであれば、ビザ取得の可能性があります。

また日本人の実子を親権者として扶養する場合も定住者のビザを取得できる可能性があります。

親を呼びたい場合

日本に在留する外国人が母国にいる自分の親を日本に呼び寄せたいと思うこともあると思います。しかし現在定められたビザの中で親を呼び寄せる目的のビザはありません。しかし特別に認められる可能性もない訳ではありません。

高齢で一人で生活しており日本の子供以外に扶養者がいない場合等はビザ取得の可能性があります。日本にいる子どもは一定の収入が必要ですし納税義務も履行している必要があります。

高度専門職

高度専門職というビザがあります。このビザで日本で在留する外国人の場合は、自身の親または配偶者の親を日本に呼び寄せることができます。子の養育や年収等要件はクリアする必要はありますが、他のビザと違い親を呼び寄せることができます。

永住者

永住者とは数あるビザの中の一つです。このビザを取得すると在留期間がなくなり更新の必要がなくなるので日本で安定した在留が可能となります。また就労の制限がなくなり、法律に反しなければどのような職業につくこともできます。

この永住者ビザは、日本に既に何らかのビザで在留しており、永住者の要件を満たした上で変更申請します。つまり初めて外国から呼び寄せる場合に永住者の申請をすることはできません。

注意点

  • 永住者の許可申請をしている間に、現在保有しているビザの期間が経過してしまう場合は、その期間満了までに更新の申請をする必要があります。
  • 永住者のビザを取得後でも、再入国許可を得ずに出国した場合や、再入国許可を取得して出国した場合でも出国中にその期限が切れてしまうと永住者のビザは失うことになります。
  • 退去強制事由に該当すると退去強制される可能性がありますし、ビザの取消事由に該当すると取り消される可能性があります。
  • ビザの期間はなくなりますが、在留カードの有効期間は変更する必要がありますし、住所等変更があればその手続きは必要となります。