建設請負契約は書面で締結することが必要です

建設業では、請負契約は書面で締結することが法律で決められています。つまり定められた事項を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付しなければなりません。

しかし、電話や口頭のみのやり取りや、見積書のみでの施工等も数多くなされているようです。このようにそもそも契約書を交わさないまたは契約書を交わしても記載すべき事項を記載していない場合は、建設業法に違反していることになりますので注意が必要となります。

契約の方法

工事請負契約を締結の方法は次のようなものがあります。

① その都度契約書を作成して交付する。
② 基本契約書を作成し、注文書・注文請書を交換する。
③ 注文書・注文請書を交換し、基本約款を添付する。

請負契約約款

契約約款については、中央建設業審議会が次の4種類を作成し公表しています。

① 公共工事準請負契約約款
② 民間建設工事標準請負契約約款(甲)
③ 民間建設工事標準請負契約約款(乙)
④ 建設工事標準下請契約約款

民間でも民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款委員会により4種類が作成され販売されています。

① 建築工事請負契約約款
② 小規模建築物・設計施工一括用工事請負等契約約款
③ リフォーム工事請負契約約款
④ マンション修繕工事請負契約約款

契約書に記載しなければならない事項

① 工事内容
② 請負代金の額
③ 工事着手の時期及び工事完成の時期
④ 工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容
⑤ 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法
⑥ 当期者の一方から設計変更又は工事着手の延期もしくは工事の全部もしくは一部の中止の申出があった場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め
⑦ 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め
⑧ 価格等(物価統制令(昭和21年勅令第118号)第2条に規定する価格等をいう。)の変動もしくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
⑨ 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
⑩ 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め
⑪ 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
⑫ 工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法
⑬ 工事の目的物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置に関する定めをするときは、その内容
⑭ 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
⑮ 契約に関する紛争の解決方法
⑯ その他国土交通省令で定める事項

契約の変更

契約当初より追加の工事が必要となったり、状況が変わり契約の内容変更が必要となった場合にも、変更の内容を書面に記載し、署名または記名押印して相互に交付する必要があります。これも工事の着工前に取り交わす必要があります。